今や女性の社会進出は当たり前となったが、それでも結婚や出産を機に退職するケースが多い。
妊娠中は働くことが難しく、出産後も子育てが大変であるため退職、という手段をとるのは不思議なことではない。子育てが落ち着いてきたらパートとして再び社会に戻る主婦も多いが、立て続けに妊娠した場合はずっと働けない状態が続くだろう。

家事・育児をしっかりとこなす為にあえてパートをしないのも一つの選択だが、実際のところ社会全体が主婦のパートを求めているという現状がある。
その背景に少子高齢化による労働人口の減少がある。

日本では、若い世代が上の世代を支えている形になっているが、少子化の影響で若者にかかる負担はどんどん大きくなってきている。それだけでなく、日本の過酷な労働環境に耐えきれず、体を壊して退職をしたり、社会復帰できずに無職状態となっている若者も多い。
そんな人手不足の状況を少しでも打破する為に注目されているのが、退職して家庭に入っている主婦の労働力なのだ。

多くの主婦は、前に仕事をしていて全く社会経験が無い訳ではないという点も、注目されているポイントだ。基本を教えるだけで、即戦力になってくれる人もいるだろう。
そして近年では、工事現場や配達など男性労働者が多くを占めていた仕事にも女性労働者が増えている。そうした現状から、昔ほど仕事の種類は限られておらず、自由に選択して働ける状況であることが伺える。

また資格を有している場合は、それを活かして復職するのも良いだろう。特に人材需要が求められている介護や看護の分野では、復職相談会も実施されるほど復職に対する窓口が広い。自治体と国が協力して、資格費用の補助をしているケースもあるため、こうした取り組みを活用して、介護や看護の仕事に一から挑戦してみてもいいだろう。